組み方で自転車は生まれ変わる。

正屋に入荷してくるMTBやロードレーサーたち。
これらはメーカーより7部組みと呼ばれる形で箱に梱包され正屋に届きます。

そのなかでもサスペンションフォークなどを備えたMTB。
特にMTBに取り付けられ、前輪を行きたい方向へ向く際に支えるフォーク。
いまや世のMTBのサスペンション搭載率といったら付いていない物を探すのが大変なほど。

今日はそのサスペンションフォークについてのお話。
入荷時、正屋では7部組みの状態からさらに分解を行い、フレームのチェックや
過剰トルクで締め付けられた部品が無いかなどを確認して再度組みなおします。

110520sus (1).JPG

このときに必ずMTBであれば漏らさず確認する部分。
それが先ほどのサスペンションフォーク。ステアリングコラムと呼ばれる支柱に対し、
本体がまっすぐ取り付けられているか。垂直でない場合、ハンドルを切る際に
ハンドルが重く感じたり、フレームとフォークの間にガタが出やすくなったりと
悪いことばかり。ここでそれを確認して、問題があれば修正を掛けます。

まずはバイクから外したフォーク単体を専用のスタンドに取り付け、コラムと本体の
間の面同士の垂直をきちんと出してくれるツールをセット。


110520フォーク2

しっかり固定した後はこのツールをゴリゴリとあてがい接触面をきれいに切削し
整えます。つぎに取り付けたツールをはずしてみると…


110520sus (3)

これだけ切削面に偏りがあります。ということは切削された部分が平行が出ていなかったことに
なります。これではハンドルも重いはずですよね。

こういった作業の積み重ねを施したうえで正屋の店頭へとバイクが並べていかれるのです。
正屋が愛をこめて送り出す一台一台。よそには無い滑らかさを体験できること必至です。

もちろんサスペンションフォーク単体でお買い上げのフォークも検証のうえ
問題がある場合は切削のうえお渡ししていますのでご安心してご使用いただけます。

ちょっとしたことの積み重ねなのですが、正確に組まれた自転車は、本当に気持ち良く進んでくれます。

みなさんの自転車は大丈夫ですか?

 

岩崎正史 この記事を書いた人
岩崎正史